石川門散歩 金沢散歩


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金沢の梅雨明け宣言があったのは暫く前ですが、今日はようやく夏らしい日になりました。

雲一つない晴天の下、木々の青葉と蒼空が美しいコントラストを描く中を歩いて、いつものように鼠多門を見ながら宮守坂を上って、金沢城内に入りました。

玉泉院丸を見下ろす辺りに、百合のようであって百合ではない珍しい白い花が咲いていました。

二の丸御殿の復元のための調査が進められている囲いにそって進み、気まぐれに極楽橋のしたの掘り割り沿いに、橋詰門を目指しました。城内に金沢大学があった頃、この門に接続している菱櫓付近には法文学部があり、総合図書館がありました。当時手にした新刊本は、角間に移されて50年の歳月が流れてしまいましたが、今も手に取ると懐かしい昔を思い出します。

城内を歩くたびに、二の丸や三の丸、新丸や橋詰門、河北門の変貌の大きさを実感します。

そんな金沢城内にあって、ただ一つ「石川門」は人寿を遥かに超え、230年もの時に耐えて存在しつづけています。この辺りに住む者にとって、「石川門」は、金沢の象徴であり、この場所になくてはならない建造物です。子供のころは石垣によじ登ったり、腰掛けて話をしたりして遊びましたが、もはや周囲の石垣を含めて遊び場ではなくなり、いわば古美術品としてかけ離れた、眺めるだけの存在になってしまった点が少し残念な気がします。

丁度、石川門の内部が公開されていたので、躊躇なく見学することにしました。城の東方に位置する搦手(からめて)門ですから裏門には違いありませんが、他の城の大手門にも匹敵する規模の桝形を囲む長屋や櫓は、古色を帯びて古城の威厳や風格を湛えています。

屋内に設置された説明板によれば、江戸時代の慶長期以来、度重なる火災に見まわれ、そのたびに再建されたとありました。

現在の門は230年を経ているとのことですが、災害や火災に遭遇することなく、いつまでもこの地にありつづけてほしい歴史的記念物の一つです。

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shio-g
  • shio-g

1件のコメント

  • 当たり前のように眺めていた金沢城や石川門が230年もの歴史を刻んでいたとは驚きです。石垣下を通る折りには悠久の時を感じながら歩きたいですね。

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